南イタリア遠征記
〜グランブルーの青い海と俊輔に逢いたくて〜

☆レッジョ編☆第二日目☆1



4月23日金曜日。晴れ。

★レッジョの朝ごはん
朝起きると部屋は真っ暗。このホテルは窓に電動式のブラインドが付いていて(さすが4ツ星ホテル!)、締め切っていると明かりが全く入ってこない。寝ぼけ眼でブラインドのスイッチを押すと、ウィーンという音と共にブラインドが少しずつ上がっていき、眩しい朝日が部屋いっぱいに差し込んできた。窓から首を出して右側を見ると、ルンゴマーレ(海岸通り)の向こうは真っ青な海。今日もいいお天気だ♪

バスルームの洗面台でうがいをしたら喉がひりひりした。蛇口から塩水が出てくるっていう噂は本当だった。まあ、喉の殺菌にも、歯茎を引き締めるにも、塩はきっと有効に違いない。これはプラスに捉えよう。
支度を済ませて待ち合わせのロビーに行くと、うさこさんはソファーにゆったりと座ってガゼッタを読んでいた。いつもギリギリまで寝ている私と違って、今朝も早起きして既にいろいろなことをしていたらしい。

ミラマーレの朝食はロビーの奥にあるサロンで取る。重厚な造りの建物のせいか、朝の爽やかで軽やかな雰囲気をあまり感じられない。天井が高い割に窓が小さいのが原因かな? アグリジェントとタオルミーナで朝日をいっぱいに浴びて食べるステキな朝ごはんを経験してきた後なので、ちょっと、いや、かなり寂しいかも。ミラマーレのマネージャーさん、改築して窓を大きくしませんこと? お客の評判が上がると思いますわよ。

入り口近くにカウンターがあって、コーヒー類はそこでいれてくれる。もちろん4ツ星なので、ちゃんと席まで運んでくれる。パンは甘いもの中心だけど、甘くないものもあった。もしかして、俊輔が甘いパンしかないと嘆いていたのが耳に入って改善してくれたのかしら。
フルーツはオレンジやリンゴが丸ごと置いてあった。Jにあげようと思ってリンゴをこっそり持ち帰る。堂々と持ち帰っても文句は言われないと思うけど、妙にコソコソしてしまう小市民のリーメイであった。



★ランドリーサービス
洗濯物が溜まったのでランドリーサービスを頼むことにした。スーツケースの中にある服は半袖半ズボンがメインだけど、この時期の南イタリアが思ったよりも涼しかったため長袖とジーンズしか着ていない。数少ない長袖をとっかえひっかえ着ていたので、そろそろ洗濯しないと限界である。えーい、ついでに靴下や下着も頼んじゃえ。

ビニール袋に洗濯物を入れてフロントに電話すると、後で伺いますという返事。しかし10分経っても誰も来ない。
あれ、どうしたのかな?もう一度電話しようと思ったところにノックが聞こえた。ドアの前にいたのは十代と思われる若いメイドさん二人。やっと来てくれたわ〜と思いながらビニール袋を差し出したら、二人はあっけにとられて顔を見合わせている。二人の背後には部屋の清掃用具やリネン類が積まれたカートがあった。私の洗濯物を取りに着たんじゃなくて、部屋の掃除に来たのかな?
「さっきフロントに電話してランドリーサービスを頼んだの。あなたたち取りに来てくれたんじゃないの?」
英語はダメだめだろうなと思いつつも、語源の近い言葉もあるのできっと日本語よりは通じるはずだと英語を貫く。実際に受話器を持って電話をかける仕草をしたりして、ジェスチャー付で必死に事情を説明。

苦労の甲斐あって二人は分かってくれたらしく、「オッケー!」と言ってビニール袋を受け取ってくれた。しかし、それからが大変だった。洗濯物が入っているビニール袋を指差してメイドさんがなにやら聞いてくる。もちろんイタリア語で。
どうしよう、わかんないよ。向こうも手をしきりに動かしてジェスチャーでくるのだけど、何が何だかさっぱり分からん。ううっ、勘の悪い女でごめんね。そっちは分かってくれたのに。困り果てた私は受話器を取ってうさこさんにSOSを出した。
うさこさん、助けて〜!今すぐ私の部屋に来て〜!

しかし、電話を切った直後に片方のメイドさんが“When you want”とたどたどしい英語を口にした。そうか! いつまでに洗濯して欲しいのかを聞いているのね!
明日着るものがないので今夜欲しかったのだが、英語で言っても通じない。「今夜」をどうやってジェスチャーで表せばいいのか分からないよ〜。「今夜」というイタリア語も分からないよ〜。私が知っているのは「domani(明日)」だけ。なぜなら「ドマーニ」という女性誌が日本で売られているから。不本意ながら「ドマーニ」と答えると、彼女たちは安心しきった笑顔を浮かべた。

ところが、これで済んだと思いきや、それから更に何かを聞いてくる。
今度はなんだよ〜。手にモップを持って掃除する振りをしているから、今この部屋の掃除をしてもいいかってことらしい。いや、もう直ぐ出かけるから出かけた後にして欲しいんだけど。でも、「あとで」というイタリア語がわからない。もう泣きたいよ〜。

そこに救世主うさこさん登場。「あとで」と言ってもらって一件落着。はあ〜、朝からえらい消耗してしまった。もう、ぐったり。



★ルンゴマーレ(海岸通り)
気を取り直して散歩がてらパルマ戦のチケットを探しに出かけることに。
うさこさんがまず初めに郵便局に行きたいと言っていたので、一緒に郵便局を探して歩き回っていたのだけど、日差しが強くて頭が熱くなってきた。
やばいぞ、やばいぞ。日射病になりそうだ。今まで何度か日射病になっているので、後頭部が熱くなってきたときは要注意だと自分で分かっている。いや、もしかしたら昨日の午後を帽子無しで過ごしたので、既に軽い日射病にかかっているのかもしれない。後で帽子を買わなくちゃダメだな、こりゃ。
ちょっと涼しいところで休んだ方がいいと思ったので、うさこさんが郵便局から戻ってくるまで、ルンゴマーレの中央分離帯(というか、立派な歩道?)で待っていることにした。ここには木がたくさん植えてあって、木陰にベンチも置いてあるのだ。海風が涼しくて気持ちいい。

ここに座っていると通り過ぎる車の10台に1台が「ナッカムーラ!」と叫んでいく。口笛を吹いたり、奇声を発したり、手を振ってくれたり、投げキッスしてくれたり、皆さんいろんなことをしてくれる。退屈しなくていいんだけど、ちょっと落ち着かないわ〜。

そんな時、目の前で赤い車がスピードを下げ、窓から若い兄ちゃんが顔を出して叫んだ。

「ナーカナカナカナカナカナカナカ!」

呆気に取られる私の前を走り去る赤い車。今のはなに?
しばらくしてから今度はカーステレオをガンガンにかけた白い車の窓が開いて、乗っていた兄ちゃん4人が笑顔で大合唱。

「ナーカナカナカナカナカナカナカ!」

ジャポネーゼを見たときにこういう反応をするのが今レッジョで流行っているのかしら?
アメリカ人が子猫を呼ぶときに「キティキティキティキティキティ!」と言うのと調子が似ている。なんだか猫になった気分。

うさこさんが戻ってきた。頭も少し冷えてきたので、ルンゴマーレの海沿いの歩道をそぞろ歩くことにした。この通りの映像はいつもスカパーで試合と試合の合間に流れていたし、サッカー番組でも度々取り上げられていたので、どうも初めて来た気がしない。
目の覚めるような青い海と白い砂浜、、、ではなく、浜にはごつごつした石ころが転がっている。海の向こうには昨日までいたシチリア島が見える。遠泳が得意な人なら泳いで行けちゃうかも?

まずはお約束の俊輔と同じポーズ(昔のshunsuke.comの壁紙カレンダー参照のこと)で写真撮影。
あの壁紙の俊輔はとっても眩しそうだったけど、レッジョの日差しは本当に強烈だ。眩しい中で一生懸命目を開こうとしていた俊輔の苦労が良くわかる。

今日は平日なので散歩している人の数はそれほど多くない。子どもを乳母車に乗せた母親、釣り糸を垂れている人たち、写真を撮っている観光客、愛を語らっているカップル。のんびりとした時間が流れていく。
階段を降りて海辺まで降りていくと、すみれ色のジャンパースカートを着た女の子が熱心に石ころを拾っていた。あまりのかわいらしさに思わずシャッターを切るうさこさん。お母さんに呼ばれて走っていってしまうまで4連写。帰国してから写真を見せてもらったけど、まるでカメラのCMみたいなステキな仕上がりだった。

うーん、海辺を散歩していたら、また後頭部が熱くなってきたぞ。
このままでは完全に日射病になってしまうので帽子を買わなければ。それと、パルマ戦のチケット販売所も探さないといけない。試合は明後日に迫っている。

ということで、帽子とカルチョのチケット売り場を求めてガリバルディ通りへ。
程なく「OVIESSE」という庶民的なデパートを発見。うさこさんは去年も来たらしい。
早速帽子を物色するが、信じられないほど安い。気に入った水色のデニムの帽子はなんと3ユーロ。
こんなに安くていいのかしら。掘り出し物を見つけたわ〜♪と上機嫌でレジへ行ったら、レジのオバサンはえらい愛想が悪くて恐かった。イタリア男性は例外なく愛想がいいけど、イタリア女性はたまに恐ろしく愛想のない人がいる。男が尋常でないくらいフレンドリーだから女は愛想控えめにしてバランス取っているのかな?(そんなわけないか)



<うさこのショート・コーナー> チケットをゲットせよ
サンタガタで買えなかったので、とにかく街でチケットショップを探さなければならない。
ガイドブックには二つ印があるが、レイコちゃんの話ではチェントラーレ駅のそばの方は、見つからなかったという。閉めちゃった可能性もあるなあ。
もうひとつはガリバルディ通り、ミラマーレの裏の広場のそばにあるらしい。リーメイさんと、通りを端から端まで歩いてみるがそれらしいのは一向に見つからない。

そもそも「チケットあります!」みたいな目印はないらしいから、これは相当たいへんかも。あるとしたら、バールか雑貨屋さんみたいなとこだろうなあ。航空券なんかのチケットとは違うみたいだし。タバコ屋風の店があったので、ここが怪しい!と思って入ってみたが、違った。(何の根拠もなく、ただただ直感に頼るのみ)

ガイドブックの地図によると、だいたいこの当たりのはず。当たりを見回し、看板やドアの張り紙を丹念に見て回る。
その中で、間口がドアひとつぐらいの店がいくつか並んだ一角があった。そのうち黒い小汚い格子ドアの店だけが開いていたので、中をのぞいてみる。ちょっと、パレルモのバスチケット売り場みたいで、奥に窓口らしきカウンターが。壁にはいろんな紙が貼ってある。
パソコンもあるし、なんかそれっぽくない?勝手にあちこちのぞいて回るのであきれ気味のリーメイさんそっちのけで、のこのこ入ってみた。奥には二人のお兄さん。

「え〜と、カルチョのチケットはどこで買えますか?(ハイ、上手に言えました)」
「ここだよ!」

へ、ここ?「リーメイさん!ここだって!!」と慌てて呼びにいく。
ところが、これでチケットゲット!と思ったのもつかの間、「日曜日の試合、3枚下さい!」と言っても、お兄さん「ダメ、ダメ」

え?ないの?売れちゃったの?
そうではなくて、売り出しはもっと後だよ、ということだったらしい。何時にくればいいの?と食い下がる私たちに、お兄さんは紙切れに「11:30」と書いてくれた。わかった〜。またくるわね。あと30分か。

しばらく時間をつぶしてから再びチケットショップへ。今度は売ってもらえそうだ。
雨の心配もあるので、メインスタンドの、ラテラーレという中央より少し横の席をリクエスト。センターの席は120ユーロもするんだもん。一番前はアクリルフェンスがじゃまらしいので、少し上のブロックにしてもらう。ところがパソコンの画面を見せてもらうと、前のブロックの下の方しか空いてない。

ここじゃだめだから、もう少し後ろにして!

でも、お兄さんはこっちの方がいい席だよ、と言い張る。
「一番前のブロックは見えないからだめなの!」と言っても、向こうもゆずらない。私もお兄さんも半泣きで押収していた時、後ろからリーメイさんの冷静な声が・・・

「上のブロックの前の方なんじゃないですか?」
え?あ〜、そういうこと?お兄さんも、「だから、言ってるでしょ!」という顔つき。
なんだあ、そんなら一件落着だわ。リーメイさんがいなかったら大げんかになるとこでした。ということで、34ユーロの席を3枚購入。




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